「コロナ疲れ」「コロナうつ」から心を守るために今できること

心の悩み

新型コロナウイルスの感染拡大によって社会は殺伐とした世界に姿を変えてしまっている。

感染への不安、休業や失業に伴う経済面への不安、自粛によるストレスなどにって「コロナ疲れ」「コロナうつ」という言葉も飛び交うようになっています。

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読売新聞が掲載した記事によると、

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ツイッター上で「疲」や「ストレス」などを含む投稿が増加していることが調査で分かったという。

人々の疲労感が増していることがこういったところからも分かりますね。

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引用:「疲」「ストレス」「鬱」つぶやき急増…コロナ疲れ鮮明に |読売新聞オンライン

日本うつ病学会も、

緊急事態宣言が発令された4月7日に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行下における心の健康維持に関する国際学会の発表を日本語翻訳して公式サイトに掲載しています。

→新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行下における、こころの健康維持のコツ|日本うつ病学会

それだけ新型コロナウイルス感染拡大への対策による生活習慣・環境の変化がメンタルヘルスに与える危険性について懸念されているということでしょうね。

さてさて、あなたの心は疲れていないでしょうか??

「私は大丈夫!」と思っている方でも、意外と自分の心の状態を正確に把握できている方は少ないと思います。

不安やストレスが無意識に心を蝕んでいき、気づいた時にはうつ状態に・・・なんてことも。

「私は絶対に大丈夫」と強く思っている人ほど、案外コロッと陥落してしまうものです。うつ病になった時の僕がまさにそうでしたので。

そこで今回は、僕自身が過去にうつ病になった時の体験などを少し交えながら「コロナ疲れ」「コロナうつ」から自分の心を守るために今できることについてまとめていきましょう!

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心と身体が示す危険信号

自分の心を守るためには、まず自分の今の心や身体の状態やその変化に目を向けてあげる必要があります。

うつ病は、ある日突然発症するものではなく、少しずつ心の負担が積み重なって症状が出現してくる病気。

本格的なうつ病へ進行する前に、何かしらのサインとしての初期症状が現れているケースがほとんどです。

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一般的なうつ病の症状として挙げられるものは以下の通り。

・抑うつ気分(気分の落ち込み)
・不安
・意欲の低下
・睡眠障害
・食欲低下
・疲労感・倦怠感

だから初期症状の段階で、早期にこういった心身の変化に気づいて対応していくことが病状の悪化の進行を防ぐ上で重要なポイントとなるのです。

新型コロナウイルス感染拡大への不安やストレスよってこういった症状は出ていないでしょうか??

もし心当たりのある人は、もしかしたら心が疲れている状態の可能性も考えられます。

僕自身はうつ病になった当時、初期症状の段階で

「ただ一時的に落ち込んでいるだけだろう」
「いずれ元気になるはず」
「こんなのうつ病なんかじゃない」

というように変なプライドが邪魔をし続けて、自分の心と身体が発している危険信号を無視し続けてしまったのです。

我慢して、我慢して、我慢して・・・その結果どんどん症状が悪化していってしまったのです。

今思えば早い段階で自分の心に耳を傾けてあげて、誰かに相談したり早期に心療内科に通院しておけば回復も早かったのかなと。

そんな我慢に我慢を重ねた自分が「これはもう1人ではどうしようもない…」と感じるタイミングがあったんです。

それは、自分が自分ではなくなっていく感覚。

自分ではなくなっていく感覚といってももちろん記憶喪失になるわけではなく、

好きだった食べ物
好きだったお酒
好きだった趣味
好きだったテレビ番組

など、今まで自分が好きだったものに対して「えっ、何で今までこんなものが好きだったんだろう・・・」というように全く興味がなくなっていってしまったのです。

自分の好きだったものにさえ興味や欲望がなくなり、自分の中から楽しいや喜びといった感情が一切湧かなくなっていく感覚。

あの感覚は今でも忘れませんね。

まさに「生ける屍」状態。

もう二度と味わいたくない感覚・・・。

僕が体験した感覚なので全ての人に当てはまるわけではないと思いますが、ここまでの状態になっているとうつ病としてかなり進行してしまっている状態だと思うんです。

だからこそ症状が悪化する前に自分の心の声に耳を傾けてあげて、早期に何かしらの対応をしていくことが重要になるんです。

悪化する前の予防が非常に大切ということ!

心を守るために今できること

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さぁ、それではこんな殺伐とした状況の中で自分の心を守るために今自分でできることとは何か??

正直、健康的な生活を送る上で当たり前のことかもしれないけど、こんな状況だからこそその当たり前を強く意識してほしい。

1.規則正しい生活

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外出の自粛、学校の休校、在宅勤務への移行などにより必然的に自宅で過ごす時間が増えていると思います。
自宅で過ごす時間が増えるとついつい堕落した生活を送りがち。起きたら夕方だったとか、1日中ソファーでダラダラなんてことも。
不規則な生活は、感情や気分のコントロール、精神の安定などに深く関わっている「セロトニン」と呼ばれる脳内で働く神経伝達物質の分泌にも影響を与えます。
起床時間や就寝時間などの生活リズムを一定にすることや、リモートワークなど自宅で仕事や活動をする方は活動時間を決めて行うことがおすすめ。

2.睡眠時間の確保

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当たり前ですが、健康な身体と心を維持するためには十分な睡眠時間を確保することはとても大切なこと。
睡眠不足が続くと、疲れやすさ、集中力や注意力の低下、イライラ感などが起こって心身に悪影響を及ぼします。
さらに近年の研究では、睡眠が不十分だと不安障害や気分障害(うつ病)のリスクが高まるのではないかとも指摘されています。
また、夜間のスマートフォンの使用にも注意が必要。スマートフォンの液晶画面から発せられるブルーライトは、睡眠に作用する「メラトニン」と呼ばれる脳内ホルモンの分泌に悪影響を及ぼす可能性が報告されています。

3.バランスのとれた食事

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心身の健康に食生活も非常に重要な役割を果たします。
偏った食事では栄養が不足してしまい心身の健康に影響を与えてしまうので、できるだけ毎日3食、バランスよく食べることを心掛けるのが一番。
また、精神の安定に作用する神経伝達物質「セロトニン」の分泌を促すために栄養バランスも大切になってきます。セロトニンは体内で合成される神経伝達物質なので、直接食事から栄養として摂取することはできませんが、セロトニンの合成に必要な栄養素は以下の通り。

■トリプトファン(必須アミノ酸)
→セロトニン合成の材料となる。魚、肉、大豆製品、卵、ナッツ、バナナなどに含まれる。

■ビタミンB6
→トリプトファンからセロトニンが合成されるために必要 。魚、肉、レバー、バナナなどに含まれる。

■炭水化物
→トリプトファンが脳内に取り込まれるのを助ける。穀類やいも類、果物、砂糖などに含まれる。

4.太陽光を浴びる

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3つの密(密閉、密集、密接)を守った上で、屋外で太陽光を浴びることは心の健康を維持するには大切なこと。
もし屋外に出ることが難しいのであれば、窓際で太陽光を浴びながら心身ともにリラックスした時間をとることがおすすめ。
太陽の光を浴びると、 目の網膜から信号が脳に伝わり脳内で精神の安定に作用する「セロトニン」の合成が活発に行われるようになります 。
特におすすめなのは朝の日光浴。朝の光は覚醒のスイッチになりますし、体内の生活リズムを整える働きも期待できます 。

5.筋トレやストレッチの実践

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リハビリテーションの専門職「理学療法士」としても働く僕からすれば、適度な運動やストレッチで身体のケアを行うことは心の健康を維持するために強くおすすめしたい内容。

運動とうつ病の予防効果に関する研究などは世界中で数多く実施されています。
オーストリアの研究者が中心となり実施されている国際的な大規模調査「HUNT研究」の一環として実施された研究では、1週間に1時間程度という少量の運動でも、十分に効果を期待できるという結果が示されている。
運動をする習慣が全くない人では、週に1~2時間の運動をしている人に比べ、うつ病発症のリスクが44%増加していた。毎週1時間の運動により、うつ病の発症を12%抑制できることも明らかとなっている。

現在の状況では屋外でのウォーキングやランニングといった有酸素運動を積極的に行うことは難しいと思いますが、屋内での筋トレでも十分に心身の健康の維持に効果を発揮すると思われます。
僕のおすすめは筋トレの王道「スクワット」!
スクワットによって太ももやお尻などの大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝も上がりやすくなります。
基礎代謝が上がることは太りにくい身体を作ることにも繋がってきますので、女性の方にもおすすめ。
ウォーキングやランニング、スクワットなど、一定のリズムで同じ動作を繰り返す「リズム運動」によって、セロトニン神経が活性化されてセロトニン合成が促進されることも研究から明らかとなっています。

そして、ストレッチには筋肉の柔軟性を向上させるだけでなく心を安定させる効果も期待できます。
厚生労働省が掲載する情報の中でストレッチの効果について以下のようなことが書かれています。

最近ではこれらの効果に加えてリラクゼーションの効果が明らかとなってきました。30分程度にわたり全身の筋を順番に伸ばしていくようなストレッチングの前後で脳波や自律神経活動を調べてみると、前頭葉でのアルファ(α)波を増加させ、心拍変動を増加させ心拍数を低下させること、すなわち自律神経の活動が副交感神経活動を有意に変化させることが明らかとなっています。
            引用:ストレッチングの効果 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

α波というのは、脳から出る脳波の1種類で、癒しの効果が得られている時に出る脳波だと言われています。

さらに心拍数を低下させる効果もあるということから、ストレッチには心と身体の緊張を下げる効果が期待できることが考えられるのです。

ぜひ筋トレやストレッチを日々の習慣として実践してみてはいかがでしょうか!(理学療法士としての血が騒いだのか、この項目だけやけに文字量が増えてしまった。笑)

ただ一つ。本当に心が疲れ切ってしまっている方は絶対に無理をしないこと。
そういう場合って、少し身体を動かすことやストレッチをするだけでもすごく負担がかかってしまって余計に悪化してしまう可能性も考えられるので要注意。心に余裕がある時にできる範囲でやる。それくらい楽な気持ちでやってみてください。

6.人との交流を図る

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緊急事態宣言が発令されるほどの事態となって社会的距離を確保せざるをえない状況となっている現在。
これまで当たり前だった生活が当たり前ではなくなってきている。
人とのコミュニケーションもその一つ。必然的に人と会うこと、人との会話が減ってきているはず。
特に一人暮らしの方は、1日誰とも話さなかったという日もあるのではないでしょうか。
この社会状況に加えてコミュニケーションが減ることは確実にメンタルヘルスに影響を与える要因となる。

しかし今は、LINEやZoomなど遠く離れていてもリアルタイムでコミュニケーションを図ることのできる手段はたくさんあります。

できれば文字だけでなく電話で。
できるならビデオ通話で顔を見ながら。

近況を語り合う、考えや不安な気持ちを共有する機会を持つことで、不安やストレスは少なからず和らぐはず。
もちろんそれは相手も同じ。あなた自身からコミュニケーションを図ることで救われる人は絶対いるはずです。今だからこそ大切な人とのコミュニケーションを強く意識してほしい。

7.ニュースやインターネットの情報に振り回されない

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テレビでは連日、新型コロナウイルス関連の報道ばかり。
「今日は感染者数が〇〇人増えました」などの報道が毎日伝えられていますよね。
もちろんこういった報道は感染の危険性や注意喚起という点で非常な重要な役割を果たしていますが、人はネガティブな情報に触れ続けていると無意識に心までネガティブな気分に支配されてしまうもの。
情報の収集は最低限度にとどめて、意識的にシャットアウトすることも心の健康を維持するためには必要なことです。

また、インターネットやSNSなどではデマ情報や一部盛られた情報なども拡散されていたりもします。
「マスクと同じ原料で作られている」「ほとんどが中国製だから輸入できなくなる」といったデマ情報が原因で、一時期トイレットペーパーやティッシュペーパーが店頭からなくなったのも記憶に新しい。
冷静に考えればデマだと分かることも、こういった社会が混乱している事態の時は不安や焦りの気持ちから振り回されやすくなってしまうのです。

ネガティブな情報もデマ情報も発信自体を止めることはまず無理なことなので、あなた自身が情報を受け取る量と情報の選択を上手くコントロールしなければなりません。

最後に

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先の見えない不安というのはとても辛いもの。

しかし、こういった状況だからこそ

逆に自分と向き合う機会を作ったり、当たり前の幸せを噛みしめるができたりするチャンスでもあります。

今できないことではなくて、

今自分にできること。

悲観的な状況の中で、自分の身体と心の健康を守るために今自分でできることをぜひ実践してみてほしいと思います。

この危機的状況を一緒に乗り切っていきましょう!

そして、乗り切った先でみんなで笑顔になりましょう!!

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