【うつ病体験記⑤】うつ病を克服するには周囲のサポートが必要不可欠

うつ病体験記

シリーズで掲載している「うつ病体験記」。

第5回となる今回は、私がうつ病を克服していく中で家族など身近な人のサポートがとても大きな役割を果たしたことを書いていこうと思います。

もしかしたら、この記事を読んでいる方の中にも自分のパートナーや子供など身近な人がうつ病で苦しんでいる方がいるかもしれません。

どのように接すればいいのか?
どのように支えてあげればいいのか?

そう悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回の記事は、特にそのような方に読んでいただきたい記事となっています。

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うつ病の人にどう接すればいい?

まずはじめに、うつ病の人への接し方において、必ずしも正解はありません。

症状や経過、捉え方も人それぞれなので、まずはその人の状態を理解を示してあげることがとても大切になります。

よくうつ病の人に「頑張れ!」といった励ましの言葉を投げかけることは絶対にしてはいけないと聞いたことのある人は多いと思います。

では、なぜダメなのか?

私自身もうつ病を経験しましたが、その当時は常に頭の中がネガティブな思考で溢れています。

「うつ病になった自分はダメな人間だ…」
「仕事を辞めた自分はもう誰にも必要とされていない…」

正直、急性期の場合はここまで細かく考えることはできませんが、それでも常に自罰的な思考で頭がいっぱいになっていると思います。

そのような状態の時に「頑張れ!」と励まされたら、本人はどう感じるのか?

「頑張れ!」と言った本人からすれば、「あなたなら絶対立ち直れる。私も支えるからね。」という想いでその言葉を投げかけたのかもしれません。

しかし、受け取った側からすれば、「今頑張れていない自分はダメな人間だ…」という捉え方をしてしまうはずです。

同様に、過度に心配されることもうつ病の人にとっては辛いことです。

「大丈夫?」
「辛いでしょ?」
「いつでも頼ってね」

言った本人からすれば相手のことを心配しての発言だと思いますが、うつ病の人からすると「そんなに心配される自分は本当に情けない…」というように否定的な捉え方をしてしまいます。

うつ病と分かっていても元気のない状態をみると、周囲の人はついつい励ましたり、いろいろと構い過ぎたりしてしまいます。

しかし、うつ病の人からしたら周囲の人々のこういった“配慮”に対して、とても大きなストレスを感じてしまうことがあります。

また、引きこもりがちな生活を送っていると「たまには気分転換にでも…」などといって外出などに誘いたくなると思いますが、これもかえって本人に負担をかけてしまいます。

私自身も引きこもり生活を送っていた時期がありますが、その時は部屋から一歩出るのでさえ、いやベッドから離れるのでさえ大きな労力を必要とします。

なかなか理解しにくいことかもしれませんが、外に出たくても出られない状態なのです。

そのような理解をしてあげることは本人にとっても大きな支えとなるはずです。

焦らずに見守ることの大切さ

理解を示してあげることの大切さは分かったと思いますが、周囲の人間が理解だけしていれば本人がうつ病を克服できるものでもありません。

うつ病を乗り越えていくためにどのようにサポートしていかなければならないのか?

私の経験談から書いていこうと思います。

私は「もしかしたらうつ病?」という状態になってからも、しばらくは病院へも行かずに生活していました。

その当時は仕事をしながらでもあったので、日に日に状態は悪化していくばかり。

いち早く私の変化を感じ取ってくれた母親は最初、「病院に行ったほうがいいんじゃない?」と提案するような形で通院を勧めてきました。

しかし、うつ病と自分で認めたくなかった私は聞く耳を持たず。

その後、何回も「病院行かない?」「一緒に行くよ?」と言われましたが、それが自分の中ではかなり負担となってしまっていました。

「病院に行かないほど自分はダメな状態になってしまってるのかな…?」

そのようなことを考えて、さらに落ち込んでしまいました。

もちろん母親は私のことを心配してのことだったと思うので、一方的に責めることはできませんが。

その後、自分の気持ちだけではどうにもならないほどの状態にまで悪化してしまったので、結局病院に行くことにはなりました。

その後、自分自身が大きく変わるきっかけとなったカウンセリングにも通うことになったのですが、その時は病院に行く時と母親の対応が大きく変わっていました。

母親自身も私のうつ病をきっかけに心理学を学び始めて、その学びが母親の行動を変化させたのだと思います。

では、どのように母親の接し方が変わったのか?

「こういうところでカウンセリングが受けられるみたいよ」
「もし受けてみようかなって気持ちになったらいつでも言ってね」

「カウンセリングに通ったほうがほうがいいよ」「カウンセリングに行ってみない?」という強制ではなく、私の気持ち、私のペースを考えて提案をしてくれました。

選択肢を用意してくれたのです。

そして、しつこく言い続けてこなかったので、私にとってもそこまで負担となりませんでした。

実際、母親が提案してくれてから実際にカウンセリングに通い始めるまで数か月の期間はかかりましたが、その時は自分から「行ってみようかな」という気持ちになって、母親にお願いしました。
そして、すぐにカウンセリングの予約をとってくれました。

その時はうつ病の状態は徐々に落ち着いてきている段階で、次第に自分の中で「この状態を何とかしなきゃ」「また元気に生活したい」という想いが出てきている状態でした。

その時にカウンセリングという選択肢を親が与えてくれていたおかげで、次のステップに進めることができました。

病院に行くのも、カウンセリングに通うのも本人の気持ちがとても大切です。

周囲の人間からすれば「早く良くなって欲しい」という想いがあり、どうしても強制するような言い方になってしまいますが、それはかえって本人の大きな負担になってしまいます。

うつ病の状態は少しずつ落ち着いてくるもので、それに伴い活動性も徐々に上がってきます。
自分の中で「どうにかしないと…」という想いが出てくるタイミングがきっとあります。

そのタイミングがくるときのために、周囲の人間は選択肢を用意してあることを伝えておくことは大きなサポートになります。

しかし、選択肢と言っても

「A病院、B病院、Cクリニックとかいろいろあるからね」

というようにいくつも選択肢を用意することは、本人が混乱を招いてしまう可能性はあります。

うつ病になると思考能力や判断能力も上手く働かないので、そこは周囲の人間がしっかりと調べてあげて一つに絞ってあげることを個人的にはおすすめします。
私の場合も、母親が病院やカウンセリングについて献身的に調べてくれたので、それには本当に感謝しています。

うつ病である方が身近であれば身近であるほど、自分の心配を本人に押し付けてしまうものです。

その気持ちは非常によく分かりますが、本人の気持ちを大切にしてあげて下さい。
病院やカウンセリングなどの選択肢を与えてあげて、焦らずに見守ること

これがとても大切だと思います。

共倒れにならないために

そして、うつ病の人をサポートしていく上で注意しなければならないことに、サポートしていく側の人間が一人で抱え込みすぎて悩んでしまうというケースです。

私もうつ病を克服してから当時のことを母親と話す機会がありましたが、私がうつ病であることを誰にも相談できずに一人で抱え込みすぎて非常に悩んでいたそうです。

うつ病になった人はもちろんですが、その家族など身近な人にとっても「うつ病」という病気は初めて目の当たりにするケースがほとんどだと思います。

うつ病に対する知識もない。
どのように治療していっていいのかも分からない。
身近に相談できる人もいない。

そのようなこともあり、支える側の家族やパートナーの方が一人で抱え込みすぎて病んでしまうという可能性も十分考えられるのです。

社会における「うつ病」という病気に対する認知は高まっても、まだまだ「うつ病」に対する理解が乏しい社会ではあるので、なかなか悩みを打ち明けられる場所は少ないと思います。

しかし、苦しんでいるあなたは一人ではありません。
身近な人がうつ病で苦しんでいて、同じような悩みを抱えている人はたくさんいます。

だからこそ、そういう方たちが集まって、気軽に相談し合える環境を整えていくことも必要だと感じています。

支えることに思いつめるようでしたら、誰か一人でも身近で相談できる人を探してください。
相談できる環境を探してください。

今はうつ病の相談窓口など専門家に相談できる場所も多く整ってきています。
もちろん私でも構いません。

ご家族の方でもお気軽にお問い合わせください。


次回のうつ病体験記では、私がうつ病を克服する上で非常に大きな役割を果たした「カウンセリング」に関する内容をお届けいたします。

「カウンセリングでうつ病は克服できるの?」というタイトルで、私自身がカウンセリングによって何がどう変わっていったのか?という点についてお伝えしていきます。

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