【うつ病体験記③】うつ病って薬で治るの?

うつ病体験記

シリーズで掲載している「うつ病体験記」。

第3回となる今回は、うつ病の治療には欠かせない薬の話。
“薬”って聞くと「副作用が怖い」「依存性が高い」とかあまり良いイメージを抱かない人は多いと思います。

私は、うつ病を治療している時に心療内科の主治医から処方された「抗うつ薬」を約2年間、毎日飲み続けていました。

今回は、実際に私が抗うつ薬を飲んでいた時の体験談、その効果や副作用について「うつ病って薬で治るの?」というタイトルで書いていこうと思います。

まず初めに記事に掲載する内容について。
うつ病に対する薬の効果・副作用は個人個人の症状や処方される薬の種類が違うので個人差があります。
今回の記事の内容は、あくまで私の体験談として参考にしていただけたらと思います。

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私が体験した”抗うつ薬”の効果と副作用

まず「うつ病を克服するのに必ずしも薬は必要なの?」ということに関して。

私が思うに…

薬は必要だと思います。

ただ、薬はあくまで対処療法であって、うつ病を根本的に解決させるものではないのでそこには注意が必要です。

私は心療内科へ通院することや薬を飲むことに対してかなりの抵抗があり、症状がかなり悪化するまで病院に行くことができませんでした。

自分の気持ちだけではもうどうしようもなくなってしまった段階で、初めて心療内科に行き、そこで「うつ病」と診断されました。

そこで初めて「抗うつ薬」を処方され、薬を飲み始めることとなったのです。

初めて薬を飲んだ時は…

「え?これもう治ったんじゃない!?」

と思えるほど気持ちが前向きになりました。

いつもネガティブなことばかり考えていたり、思考が働かずにボーっとしていた頭の中がすごく爽快になりました。

その他にも、

・やる気が湧く
・食欲がでる
・ぐっすり眠れる

といった効果を感じることができました。

特に今までなかなか眠れなかった夜が、薬を飲むことによってぐっすり眠れるようになったのは自分にとって大きく、精神的にも体力的にも非常に助かりました。

しかし、あくまで薬。
その効果は長くは続きません。

薬の効果が切れてくると、また元の状態に。

朝に薬を飲んで仕事に出かけても、夕方には薬の効果も切れてきてしまい、仕事中に頭がボーっとする状態になってしまったこともあります。

私の場合は、最初の頃は「薬を飲んだ時」と「薬の効果が切れた時」の自分の状態のギャップが大きく、「薬が切れるとやっぱりダメなんだ…」とさらに落ち込んでしまうという悪循環にも陥ってしまいました。

そして、注意しなければならないのが薬の副作用

私の場合は眠気でした。

当時は車で職場まで通勤していたので、朝に薬を飲むと通勤途中に猛烈に眠気に襲われるということがありました。

さらに、帰宅する時間になると、すでに薬の効果が切れてしまっているので思考が働かない状態になっているので、車の運転は非常に危険です。

実際に私も一度、帰宅途中に追突事故を起こしてしまったことがあります。

大きな事故ではなかったので怪我はありませんでしたが 、今考えればその状態で車を運転することは非常に危険な行為だったと思います。

ここで重要になってくるのは薬の量のコントロールです。

もちろん薬の量をコントロールするのは医師であるため、私たちがどうにかできる問題ではありません。

しかし、薬を飲んだ効果・副作用を主治医にしっかりと伝えて、自分の症状に合った薬の量に調整してもらうことは非常に重要なことです。

重要なのは適切な薬の量!

私は「抗うつ薬」を飲むことは初めてでしたし、周りにもそういった薬を飲んだことのある方はいなかったので、薬の効果や副作用に関する知識は全くありませんでした。

ですので、薬の効果が切れた時の落ち込みや副作用も普通のことで、処方された薬が自分の症状に合っているものであると疑いもせずにいました。

しかし、ある事情(これはまた別の記事で書きます)があって通院する病院を変えたところ、新しく主治医となってくれた先生に、

「え?こんなに薬の量飲んでるの!?」
「とりあえず薬の量を減らそうか」

と言われたのです。

私は「薬を減らしても大丈夫なのかな…」とかなり不安な気持ちではありましたが、

薬の量をコントロールしてもらった結果、薬を飲んだ時と薬の効果が切れた時の気分のギャップが少なくなり、副作用としてかなり強く表れていた眠気もほとんど改善されました。

特に気分の落差によって情緒もかなり不安定になっていたので、量を減らしたことにより一時的な薬の効果は減ったとはいえ、それが改善されたことが気持ちの安定に繋がりました。

その先生いわく、初めに飲んでいた薬の量はかなり多かったとのこと…。

もちろん先生によって、薬に対する考え方が違うので最初に診察していただいた先生を責めることはできませんが、主治医を選ぶことの大切さもこの経験から学ぶことができました。

その後は、症状や薬の効果などを診ながら、徐々に徐々に薬の量を減らしていきました。

薬を飲むのをやめるタイミングは?

うつ病に対する服薬で怖いのは依存性
正直、私も薬に頼ってしまっていました。

「薬を飲まなくなったら、また元に戻ってしまう」
「このまま薬を飲み続けていれば絶対に良くなる」

カウンセリングなども受けながら、少しずつ症状が改善に向かっていっているにも関わらず、そういう想いからなかなか心療内科への通院や薬をやめることはできませんでした。

出口の目の前にたどり着いたのに、外に出る最後の一歩がなかなか踏み出せない状態が数か月続いていました。

もちろん、薬を飲み始めた初期や薬の効果を感じられる時期にいる方は、今すぐ無理に薬を飲むのをやめる必要はありません。

私は症状の改善に伴い、薬を飲んでもその効果をほとんど感じらない状態になってきていましたが、主治医の先生から「今日から薬の量を減らしてみようか?」と言われることに不安になってしまっていました。

おそらく、薬を飲んでもその効果を実感できなくなっている状態であれば、薬を飲むことをやめても問題ない状態なのかもしれません。

私もその時には薬は必要ない状態になっていたのだと思います。

じゃあ、そんな私がなぜ通院をやめることができたのか?
薬を飲むことをやめることができたのか?

それはきっかけです。

私の場合のきっかけは主治医の先生が通院していた病院を退職するということでした。

もちろん、主治医の先生は経過の中で私がもう通院しなくても大丈夫な状態、日常生活の中で薬を飲まなくなっても大きな問題とならない状態になっていると判断してのことです。

自分の判断だけで、通院をやめたり薬を飲むのをやめたわけではないので、そこは注意していただけたらと思います。

自分が決意を決めた!覚悟を決めた!でやめたわけじゃなく、先生がやめるからという何とも他人任せな理由でしたが、それでも何の問題もなく薬を飲むことから卒業できたのです。

うつ病になっている本人からしたら、医師から通院から卒業できる状態、薬を飲むのをやめても問題ない状態と言われていても、なかなかその一歩を踏み出すことはかなり怖いことだと思います。

「また、あの時みたいな状態に戻ったらどうしよう…」

頭の中はそんな不安で溢れていることでしょう。
私もその不安が強く、主治医の先生から大丈夫と言われても、なかなか通院や服薬をやめることができませんでした。

しかし、その段階にきていればきっかけはどんなに小さなことでも何でもいいんです。

例えば新年を迎えたなどの時期の移り変わりでもいいので、何かしらきっかけを作ることは大切です。

もちろん、 いつまで飲み続けるかは主治医の先生とよく相談して決めることが前提です。
決して自己判断で中断せず、主治医の先生の指示にしたがってください。

そして家族など身近な人も、本人の状態や状況をしっかり把握して、薬をやめても問題ない時期にきていると主治医の先生から言われたら、通院・服薬から卒業するきっかけを一緒に探してあげて下さい。

本人も「いつかは…」という想いがあり、きっかけを探しているのかもしれません。
その時は手を差し伸べて支えてあげて下さい。

薬を飲むことは悪いことではないけれど…

今回は「うつ病って薬で治るの?」という内容でお伝えしてきましたが、“薬だけ”ではうつ病を根本的に解決することはできません

うつ病を克服するためには、自分がうつ病になってしまった原因を突き止めて、それを書き換えていく必要があります。(ここに関してはまた別の記事で詳しく書こうと思います。)

薬を飲むことは悪いことではありません。

薬を飲むことによって気持ちが前向きになり、行動する気力が湧いてくるのは事実です。

ずっと部屋に引きこもっている人が、薬を飲むことによって外に一歩出られるようになることもあります。
そして、外に出ることによって太陽光を浴び、心や頭がスッキリするという可能性も大いにあります。

このように行動が変わることによって考え方や心が変わることを「行動療法」といい、その行動するきっかけとして薬を飲むということは悪いことではありません。(できれば薬に頼らないことが理想ですが)

私はカウンセリングを受けていた時にカウンセラーの先生から、(毎日部屋に引きこもっていた私に対して)「じゃあ今週は自分の部屋以外の家の中を一か所でいいから掃除してみよう」と具体的な行動を促していただきました。

これがいきなり街に出て知らない人に話しかけてみよう!なんて言われたら絶対にできません。
どんなに小さなことでもいいので無理のない範囲で行えることをやってみることが大切です。

廊下を雑巾がけしたり、窓を拭いたりと…最初は1日5分とか10分という非常に短い時間でしたが、少しずつ少しずつ行動を変えていくようにしました。

本当にちょっとした行動の変化ですし、心の変化も1回で実感できるものではありませんでしたが、それでも積み重ねていくことで少しずつ心も変化していったと思います。

しかし、過去の私も含めて大抵の人は「薬を飲めばきっと治る」という勘違いをしており、薬に依存してしまっている人は非常に多いと思います。

“薬だけ”では治らない。

これは絶対に頭に入れておく必要があります。

少しで良いので自分の行動を変えてみる。

ここから始めてみませんか?


次回のうつ病体験記では、うつ病の治療にとって重要な病院に関しての内容です。
私が実際に心療内科に通院して体験した内容を「実体験から語る病院選びの大切さ」というタイトルでお届けしようと思います。

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